駐車場使用契約書の書き方
駐車場使用契約書は、車を停める区画を貸し借りする契約書です。住居の賃貸と大きく違うのは、屋外の区画を貸すような駐車場は、建物の所有を目的としない土地の賃貸借なので、借地借家法の借地の決まりは当てはまりません(同法1条・2条1号)。借家のような更新の決まりがないので、期間や解約は契約で決めたとおりになるのが基本です(民法や消費者契約法の決まりは当てはまります)。
駐車場使用契約書の書き方 5ステップ
- 貸主(甲)と借主(乙)を書く
- 駐車場の所在地と区画番号を書く
- 車両情報(車種・登録番号)を書く
- 契約開始日・月額使用料・支払い日を書く
- 契約期間・更新・解約の予告・禁止事項・事故や盗難の時の責任を決めるなら別に書面で定め、署名押印する
記入項目の書き方
- 所在地・区画番号:住所と区画番号を書きます。図面を付けると確実です。
- 車両情報:例の「トヨタ プリウス 品川300 あ 1234」のように、車種と登録番号を書きます。車を替える時は届け出てもらう取り決めを、別に定めておきます。
- 契約開始日:始まる日です。終わる日(契約期間)を書く欄は無いので、期間を決めるなら別に定めます。
- 月額使用料・支払い日:月額と、例の「毎月末日まで」のように支払う日を書きます。遅れた時の遅延損害金を決めるなら、別に定めます。
- 解約の予告:書く欄はありません。「1か月前までに書面で通知」など、借主・貸主の双方について別に定めておきます。
書き方の注意点
- この書式に入っている条文:印刷すると、頭の一文と入力した項目のあとに「反社会的勢力の排除」「協議解決」「合意管轄(被告の住所地の裁判所)」の3つの条文が入ります。期間・解約・責任の範囲の条文は入っていません。
- 責任の範囲:「車両の盗難・損傷について貸主は責任を負わない」と決めることがありますが、借主が消費者なら、事業者の債務不履行による損害賠償の責任を全部免除する条項は無効です(消費者契約法8条)。
- 車庫証明の書類:自動車の保管場所の証明を申請する時、他人の土地を保管場所にするなら、駐車場の賃貸借契約書の写し(保管場所使用承諾証明書の要件を満たすもの)か、保管場所使用承諾証明書などが要ります(警視庁)。
- 消費税:土地の貸付けは消費税が非課税ですが、駐車場など施設の利用に伴って土地が使われる場合は課税されます。車両の管理をしている場合や、地面の整備・フェンス・区画・建物の設置などをして駐車場として使わせる場合は課税です(国税庁 No.6213)。
- 無断駐車への対応:自分で車を動かしたり、タイヤをロックしたりすると、違法な自力の取立てになるおそれがあります。違約金の取り決めを置き、法的な手続で対応します。
- 集合住宅の付属駐車場:建物の賃貸借と一体として契約している場合は、扱いが変わることがあります。契約を分けるかどうかを決めておきます。
よくある質問
Q. 駐車場の契約は途中解約できますか?
A. 契約で決めた解約の予告に従えばできます。予告の期間の分の使用料がかかる取り決めになっていることが多いので、契約を確かめます。
Q. 契約書がなくても駐車場を借りられますか?
A. 契約は書面が無くても成立します(民法522条2項)。ただし、車庫証明の申請では賃貸借契約書の写しや承諾証明書などを求められるので、書面にしておきます。
Q. 無断駐車されたらどうすればよいですか?
A. 警察は民事不介入のため動けないことが多く、貸主に連絡して対応を求めます。自分で車を動かすのは避けてください。
参考(2026年11月時点):借地借家法(e-Gov法令検索)・消費者契約法(e-Gov法令検索)・保管場所(車庫)の要件と使用権原書面(警視庁)・No.6213 駐車場の使用料など(国税庁)・民法(e-Gov法令検索)