入居申込書の書き方
入居申込書は、賃貸物件に入居したいという意思を示す書類です。これは契約ではなく申込みで、契約は申込みに相手が承諾した時に成立します(民法522条1項)。提出しただけでは、借りる権利も義務も生じません。この後に入居審査があり、承認されて契約を結んで初めて賃貸借契約が成立します。混同されやすい申込金も、申込みを撤回した時に宅建業者が返すのを拒むことは禁じられています(宅地建物取引業法施行規則16条の11第2号)。
入居申込書の書き方 5ステップ
- 申込者の氏名・生年月日・電話番号・現住所を書く
- 勤務先名・年収・勤続年数を書く
- 連帯保証人の氏名・連絡先・続柄を書く
- 希望する物件・入居予定日・同居人・緊急連絡先・保証会社の利用は、書く欄が無いので別に伝える
- 署名押印して提出する
記入項目の書き方
- 申込者情報:氏名・生年月日・電話番号・現住所を、本人確認の書類と同じ表記で書きます。
- 勤務先名・年収:審査の中心です。例の「約400万円」のように書き、年収を証明する書類を求められたら出します。
- 勤続年数:短いと審査が慎重になることがあります。転職の直後なら、内定通知書などで補います。
- 連帯保証人:氏名・連絡先・続柄(例の「父」など)を書きます。保証人にも、引き受けてもらえるか前に確かめておきます。
- 書く欄が無いもの:希望する物件(部屋番号まで)と入居予定日、同居人の人数と続柄、緊急連絡先、保証会社を使うかどうかは、この書式に欄が無いので、不動産会社の指示に従って伝えます。
書き方の注意点
- 申込みは契約ではない:申込書を出しただけでは契約は成立しません。貸主の承諾と契約の締結が要ります(民法522条1項)。
- 申込金・預り金:契約の前に預けた申込金・預り金は、申込みを撤回した時に返すよう求められます。宅建業者が、受け取っていた預り金を返すのを拒むことは禁止されています(宅地建物取引業法施行規則16条の11第2号)。
- 手付金との違い:手付は契約の時に渡すもので、相手が契約の履行に着手するまでは、渡した側は手付を放棄して解除できます(民法557条。売買以外の有償の契約にも準用・559条)。契約前の申込金とは性質が違います。
- 事実と違うことを書かない:年収や勤務先を偽ると、分かった時に契約の解除を求められる理由になりえます。
- 個人情報の扱い:収入・勤務先・家族のことが含まれます。受け取る側は利用目的を本人に通知か公表し(個人情報保護法21条)、使う必要がなくなったデータは遅滞なく消すよう努めます(22条)。
よくある質問
Q. 申込後にキャンセルできますか?
A. 契約を結ぶ前ならできます。預けた申込金・預り金を、宅建業者が返すのを拒むことは禁止されています(宅地建物取引業法施行規則16条の11第2号)。契約した後のキャンセルは、契約の定めによって違約金がかかることがあります。
Q. 複数の物件に同時に申し込めますか?
A. 法律で禁じる決まりはありません。ただし、申し込みと取り消しを重ねると、不動産会社や貸主との関係が悪くなることがあるので、絞って申し込みます。
Q. 審査にはどのくらいかかりますか?
A. 物件や保証会社によって違います。申し込む時に、不動産会社に目安を聞いておきます。
参考(2026年11月時点):民法(e-Gov法令検索)・宅地建物取引業法施行規則(e-Gov法令検索)・個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索)