危険予知活動記録表の書き方
危険予知活動記録表(KY活動記録表)は、作業前に「どんな危険が潜んでいるか」を全員で出し合い、対策を決めて記録する用紙です。中心となる進め方が、厚生労働省の職場のあんぜんサイトでも標準とされるKYT4ラウンド法——①どんな危険がひそんでいるか ②これが危険のポイント ③あなたならどうする ④私達はこうする、の4段階。作業前の数分で行い、その日の作業に合わせて毎回やり直すのが要点です。
危険予知活動記録表の書き方 5ステップ
- 実施日・工事名・作業場所・リーダー・本日の作業内容を書く
- 第1ラウンド:作業にひそむ危険を全員で出し、「予想される危険」に書く
- 第2ラウンド:重要な危険を1〜2件に絞る(書く欄は無いので、予想される危険の中で印を付ける)
- 第3ラウンド:対策を出し合い、「対策」に書く
- 第4ラウンド:実行する目標を決めて「本日の安全目標」に書き、指差し唱和し、参加者を書く
記入項目の書き方
- 本日の作業内容:その日の実際の作業を具体的に。「外壁工事」ではなく、例の「外壁タイル補修」のように。
- 予想される危険:「◯◯するとき、◯◯して、◯◯になる」の形で書きます。行動・原因・結果の3つをそろえます。
- 対策:その場で実行できることに絞ります。「気をつける」は対策ではありません。
- 本日の安全目標:例の「ゼロ災でいこう ヨシ!」のように、唱和できる短い言葉にします。
- 参加者:全員の氏名。参加していない人がその日の作業に入らないための確認にもなります。
書き方の注意点
- 毎回やり直す:同じ現場でも、作業の内容と天候と人員が違えば危険も変わります。前の日の用紙を写すと形だけになります。
- 絞ることが要点:危険を10個挙げて全部に対策しようとすると、どれも実行されません。第2ラウンドで、重要な危険をみんなの合意で絞り込むのが4ラウンド法の肝です。
- 「気をつける」を禁止:対策の欄に「注意する」「気をつける」と書かないルールにします。具体的な行動に落ちて初めて対策です。
- 指差し呼称:旧国鉄の伝統的な安全確認の手法で、KYT4ラウンド法では、危険のポイントや行動目標を指差し唱和で確かめます(職場のあんぜんサイト)。
- 記録について:危険予知活動の様式は法令で決まっていません。化学物質のリスクアセスメントを行った時は、結果などを記録して保存する決まりがあります(労働安全衛生規則34条の2の8)。
よくある質問
Q. KY活動はどのくらい時間をかけますか?
A. 決まった長さはありません。作業の前に短く、毎日続けられる長さにします。長くすると続かず、短すぎると形だけになります。
Q. 一人作業でもKY活動は必要ですか?
A. 必要です。一人の場合は、その日の危険を書き出して行動目標を決める形(一人KY)で行います。
Q. 毎日同じ内容になってしまいます。
A. 作業を具体的に書けていない可能性があります。「本日は雨で足場が濡れている」など、その日固有の条件を入れると変わります。
参考(2026年11月時点):危険予知訓練(KYT)(厚生労働省 職場のあんぜんサイト)・労働安全衛生規則(e-Gov法令検索)