育児休業申出書の書き方
育児休業申出書は、育児・介護休業法にもとづいて会社へ育児休業を申し出る書類です。育児休業は法律上の権利で、会社は要件を満たす申出を拒むことができません(労使協定で、雇われて1年未満の人などを対象外にしている場合を除きます。育児・介護休業法6条1項)。ただし申出の期限が決まっており、これを過ぎると会社が開始日を繰り下げられるため、時期の管理が実務上いちばん重要です。
育児休業申出書の書き方 5ステップ
- 申出日と、氏名・部署を書く
- 子の氏名と生年月日(出生前なら出産予定日)を書く
- 休業開始希望日と休業終了予定日を書く
- 原則として開始予定日の1か月前までに提出する(出生時育児休業=産後パパ育休は2週間前まで)
- 出力して会社の人事担当へ提出し、給付金・保険料免除の手続を確認する
記入項目の書き方
- 氏名・部署・申出日:申出日は期限を判断する基準になります。開始予定日から逆算して余裕を持って出します。
- 子の氏名・子の生年月日(出産予定日):出生前の申出なら出産予定日を書き、生まれたら生年月日を会社に知らせます。続柄を書く欄は無いので、必要なら書き添えます。
- 休業開始希望日:女性は、産後8週間は産後休業(労働基準法65条)なので、育児休業はその後からになります。
- 休業終了予定日:原則として子が1歳に達する日までです。保育所に入れないなどの事情があれば、1歳6か月・2歳まで延長できます(育児・介護休業法5条)。
- 分割取得の予定:書く欄はありません。育児休業は子が1歳になるまでに2回まで分けて取得できるので(同法5条2項)、予定があれば書き添えます。
書き方の注意点
- 申出期限:通常の育児休業は開始予定日の1か月前まで、出生時育児休業(産後パパ育休)は2週間前までが原則です。遅れると会社が開始日を一定の範囲で繰り下げられます。
- 産後パパ育休:子の出生後8週間以内に最大4週間(28日)を2回まで分割して取得できる制度です。労使協定があれば休業中の就業も可能です。通常の育児休業とは別枠で取れます。
- 育児休業給付金:雇用保険から、休業開始から180日目までは休業開始時賃金日額の67%、それ以降は50%が支給されます。申請窓口はハローワークで、通常は会社経由です。2025年4月からは、子の出生後の一定期間に本人と配偶者がそれぞれ通算14日以上の育児休業を取るなどの要件(配偶者の休業を要件としない場合もあります)を満たすと、出生後休業支援給付金(休業開始時賃金日額×支給日数(28日が上限)×13%)も支給されます。
- 社会保険料の免除:育児休業期間中は健康保険・厚生年金保険の保険料が本人分・会社分とも免除されます(要件あり)。免除されても年金額の計算では納付したものとして扱われます。
- 不利益取扱いの禁止:育児休業の申出や取得を理由とする解雇・降格・減給などの不利益取扱いは法律で禁止されています(育児・介護休業法10条)。
よくある質問
Q. 有期雇用でも育児休業は取れますか?
A. 取れます。子が1歳6か月に達する日までに、労働契約(更新される場合は更新後のもの)が満了することが明らかでないことが要件です(育児・介護休業法5条1項)。
Q. 夫婦同時に取得できますか?
A. できます。さらにパパ・ママ育休プラスを使うと、条件を満たせば子が1歳2か月に達するまで取得可能期間が延びます(育児・介護休業法9条の6)。
Q. 申出を会社に断られたらどうすればよいですか?
A. 要件を満たす申出を会社は拒めません(労使協定で対象外とされた人を除きます)。話し合いで解決しない場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。
参考(2026年10月時点):育児・介護休業法(e-Gov法令検索)・労働基準法(e-Gov法令検索)・育児休業等給付について(厚生労働省)・厚生年金保険料等の免除(産前産後休業・育児休業等期間)(日本年金機構)・育児休業制度特設サイト 相談窓口(厚生労働省)