旅費精算書の書き方
旅費精算書は、出張でかかった交通費・宿泊費・日当を集計して精算する書類です。旅費は実費弁償の性格を持つため、適正な範囲であれば受け取った本人に所得税がかかりません。ただしその「適正な範囲」を決めるのが旅費規程で、規程がないまま高額な日当を払うと給与とみなされて課税されます。
旅費精算書の書き方 5ステップ
- 出張者・出張期間・出張先・目的を書く
- 交通費を経路ごとに書く(区間・手段・金額)
- 宿泊費を実費または規程額で書く
- 日当を規程に基づいて計算する
- 仮払があれば差し引き、差額を精算して領収書を添付する
記入項目の書き方
- 出張期間:出発日時と帰着日時。日当の日数計算の根拠になります。
- 交通費:「東京→大阪 新幹線 14,720円」のように区間と手段を書きます。経路が分かると重複や誤りに気づけます。
- 宿泊費:実費精算か定額かは規程によります。素泊まりと朝食付きの扱いも決めておきます。
- 日当:食事代や雑費に充てるもの。領収書は不要ですが、規程に基づく金額であることが必要です。
- 仮払金:事前に受け取っていれば差し引きます。残金は返却します。
- 差引精算額:追加支給か返金か。振込先も記入します。
書き方の注意点
- 旅費規程が課税・非課税を分ける:所得税法9条により、職務のための旅行に通常必要と認められる旅費は非課税です。役職ごとの日当額や宿泊費上限を定めた旅費規程があり、それに沿った支給であれば非課税として扱えます。規程なしの高額支給は給与課税のリスクがあります。
- 領収書が出ないもの:電車・バスは領収書が出ないことが多いため、経路と金額を記載した明細で代えます。交通系ICカードの利用履歴を添えると根拠が強くなります。
- 仕入税額控除の特例:出張旅費・宿泊費・日当のうち通常必要と認められるものは、適格請求書の保存がなくても一定の記載をした帳簿の保存で仕入税額控除が認められます。
- 提出期限:帰着後3〜5営業日以内としている会社が多いです。月をまたぐと会計処理が煩雑になります。
- 出張報告書と分けるか:経費の精算と業務の報告は目的が違います。分けるなら、同じ出張番号や日付で紐づけておきます。
よくある質問
Q. 日当に領収書は必要ですか?
A. 不要です。実費の証明ではなく、旅費規程に基づく定額支給だからです。ただし規程の整備が前提になります。
Q. 個人事業主も日当を経費にできますか?
A. 事業主本人への日当は経費にできません(従業員には支給可能)。実費のみが経費になります。
Q. マイカー出張のガソリン代はどう精算しますか?
A. 走行距離×単価(1kmあたり◯円)で計算するのが一般的です。規程で単価を定めておきます。