安全衛生管理書類の書き方
安全衛生管理書類は、事業場の安全衛生管理体制と実施事項を記録する書類の総称です。労働安全衛生法は事業場の規模と業種によって選任すべき人や設置すべき組織を細かく定めており、まず自社がどの区分に当たるかを確認するのが出発点になります。人数が増えた時点で義務が発生するため、50人という節目は特に重要です。
安全衛生管理書類の書き方 5ステップ
- 事業場の業種と常時使用する労働者数を確認する
- 必要な管理者・産業医を選任する
- 衛生委員会・安全委員会の設置要否を確認する
- 年間の安全衛生計画を作成する
- 実施記録(教育・健康診断・巡視)を残して保管する
記入項目の書き方
- 事業場の規模:常時使用する労働者数。会社全体ではなく事業場(支店・工場)単位で数えます。
- 業種:建設業・製造業などは、その他の業種より基準が厳しくなります。
- 選任した管理者:氏名・資格・選任日。選任後は所轄労働基準監督署への報告が必要なものがあります。
- 産業医:常時50人以上の事業場で選任義務。契約形態と訪問頻度を記録します。
- 委員会の記録:開催日・出席者・議題・決定事項。3年間の保存が必要です。
- 年間計画:健康診断、安全衛生教育、職場巡視、避難訓練などの実施予定。
書き方の注意点
- 50人以上で一気に増える:常時50人以上の事業場では、衛生管理者と産業医の選任、衛生委員会の設置、ストレスチェックの実施、定期健康診断結果報告書の提出がすべて義務になります。
- 安全管理者:林業・建設業・製造業など特定の業種で、常時50人以上の事業場に選任義務があります。
- 総括安全衛生管理者:業種により基準が異なり、建設業・運送業などは常時100人以上、製造業などは300人以上、その他の業種は1,000人以上で選任義務があります。
- 職場巡視:衛生管理者は毎週1回、産業医は原則毎月1回(条件を満たせば2か月に1回)の職場巡視が求められます。記録を残します。
- ストレスチェック:常時50人以上の事業場で年1回の実施義務があります。結果は本人に通知し、事業者は同意なく個人結果を取得できません。
- 記録の保存:健康診断個人票は5年、特定の有害業務では30年など、記録により保存期間が異なります。
よくある質問
Q. 労働者数は正社員だけ数えますか?
A. 常時使用する労働者にはパート・アルバイトも含まれます。派遣労働者は原則として派遣元で数えますが、一部の規定では派遣先でも数えます。
Q. 50人未満なら何もしなくてよいですか?
A. 衛生推進者(または安全衛生推進者)の選任が10人以上50人未満の事業場で必要です。また安全衛生教育や健康診断の義務は規模を問いません。
Q. 委員会の議事録は公開が必要ですか?
A. 労働者に周知する必要があります(掲示、書面交付、電磁的方法のいずれか)。保存期間は3年です。