督促状の書き方
督促状は、支払期日を過ぎた代金の支払いを促す書面です。実務では段階を踏むのが基本で、①支払いのお願い(行き違いの可能性に配慮)②督促状(期限を切って請求)③催告書(法的手段を示唆)と強めていきます。最初から強い文面を送ると、単なる入金忘れだった場合に取引関係を壊します。
督促状の書き方 5ステップ
- 作成日と、相手方の会社名・担当者名を書く
- 対象の請求(請求書番号・請求日・金額・支払期日)を特定する
- 入金が確認できていない旨を伝える
- 新たな支払期限を具体的な日付で指定する
- 行き違いの場合のお詫びを添え、問い合わせ先を書いて送付する
記入項目の書き方
- 対象の請求:請求書番号と日付、金額。複数未払いがあれば一覧にします。
- 未入金額:一部入金があれば、入金済額と残額を分けて書きます。
- 支払期限:「◯月◯日までに」と具体的な日付で。「至急」だけでは動きません。
- 振込先:改めて記載します。振込先が分からないことが理由の場合もあります。
- 行き違いへの配慮:「本状と行き違いでご入金いただいておりましたら、何卒ご容赦ください」の一文を必ず入れます。
- 問い合わせ先:支払えない事情がある場合に相談できる窓口を示すと、連絡が来て回収が早まります。
書き方の注意点
- 催告書との違い:法律上の区別はありませんが、実務では督促状=支払いのお願い、催告書=法的措置を視野に入れた最終通告、と使い分けます。督促を重ねても反応がなければ催告書へ進みます。
- 遅延損害金:契約で定めがなければ法定利率(年3%・3年ごとに見直し)で計算できます。請求するなら起算日(支払期日の翌日)と利率を明記します。
- 時効に注意:債権の消滅時効は原則として権利を行使できると知った時から5年です。督促を続けているだけでは時効は止まりません。催告による完成猶予は6か月・1回限りです。
- 記録を残す:いつ・どの方法で・誰に督促したかを記録します。訴訟になったときに、放置していなかったことを示す資料になります。
- 取引を止める判断:未払いが続く相手に納品を続けると損失が拡大します。契約の解除条項と、いつ止めるかの社内基準を決めておきます。
よくある質問
Q. 督促状は内容証明で送るべきですか?
A. 初回は普通郵便やメールで十分です。反応がない場合や時効が近い場合は、催告書として内容証明郵便で送ります。
Q. 何回督促しても払われない場合はどうしますか?
A. 支払督促、少額訴訟(60万円以下)、通常訴訟などの法的手続を検討します。まずは催告書を内容証明で送り、記録を固めます。
Q. 遅延損害金は必ず請求すべきですか?
A. 取引を続けたい相手なら、初回は請求せず本体のみとするのが実務的です。回収を優先するか関係を優先するかで判断します。