注文請書の書き方
注文請書(ちゅうもんうけしょ)は、受注側が「注文をお受けしました」と発注側へ返す書面です。注文書が申込み、注文請書が承諾にあたり、この2枚が揃うことで契約が成立します。契約書を1通作る代わりに、注文書と注文請書のやり取りで契約とする実務は広く行われています。
注文請書の書き方 5ステップ
- 注文請書番号と発行日を書く
- 対応する注文書の番号と日付を引用する
- 受注した内容・数量・単価・金額を書く
- 納期と納品場所、支払条件を書く
- 自社名を記して署名押印し、発注者へ返送する
記入項目の書き方
- 注文書番号:どの注文に対する請書かを一意に特定します。ここが抜けると照合できません。
- 受注内容:注文書の内容をそのまま写します。変更を加えると承諾ではなく新たな申込みになり、契約は成立しません。
- 納期:注文書の希望納期と異なる場合は、その旨を明示して相手の再承諾を得ます。
- 金額:税抜・消費税・税込を分けて書きます。印紙の判定は税抜金額が明示されていれば税抜額で行えます。
- 支払条件:注文書に記載があればそれに従います。相違があれば事前に調整します。
書き方の注意点
- 収入印紙が必要になる場合:注文請書の内容が請負にあたる場合、第2号文書として課税されます(100万円超200万円以下は400円など)。物品の売買にあたる場合は不課税です。請負か売買かは、仕事の完成を目的とするかで判断されます。
- 税抜金額を明記すると有利:契約書に消費税額が区分して記載されていれば、印紙税の記載金額は税抜金額で判定できます。税込だけの表記より印紙が安くなることがあります。
- 内容を変えたら承諾にならない:民法528条により、変更を加えた承諾は申込みの拒絶+新たな申込みとみなされます。納期や数量を変えて返すと契約は未成立です。
- 下請法の3条書面:下請法の対象取引では、発注者は直ちに給付内容・下請代金・支払期日等を記載した書面を交付する義務があります。注文書がその役割を果たすため、記載漏れがないか確認します。
- 電子ならば印紙不要:電子データで作成・交付した注文請書は課税文書に当たらないため、収入印紙は不要です。
よくある質問
Q. 注文請書を出さないと契約は成立しませんか?
A. 承諾の意思表示があれば成立します。口頭やメールでも成立しますが、証拠を残すために書面にするのが実務です。
Q. 注文書と注文請書があれば契約書は不要ですか?
A. 取引の都度の契約としては足ります。ただし秘密保持や損害賠償などの一般条項を定めるには、別途基本契約書があると安全です。
Q. 収入印紙は受注側と発注側どちらが貼りますか?
A. 課税文書を作成した側です。注文請書は受注側が作成するため、受注側が貼付・消印します。