メニュー表の書き方
メニュー表は、提供する料理と価格を客に示す掲示です。デザインの前に守るべき決まりがあり、2021年4月から価格の総額表示が義務になっています。さらに産地や銘柄の書き方を誤ると景品表示法の優良誤認にあたり、行政処分の対象になります。見た目より先に、書ける表現の範囲を押さえるのが安全です。
メニュー表の書き方 5ステップ
- 提供する料理を分類ごとに並べる(前菜・主菜・ご飯物・飲み物)
- 料理名と説明を書く
- 価格を税込で表示する
- アレルゲンや辛さなど、客が知りたい情報を添える
- 写真を使う場合は実際の提供内容と揃えて印刷する
記入項目の書き方
- 料理名:何が出てくるか分かる名前に。創作名だけだと注文されにくくなります。
- 説明:主な食材と調理法を一言。「◯◯産の鶏を炭火で」のように、選ぶ理由を書きます。
- 価格:税込の総額を表示します。「1,000円(税抜)」だけの表示は認められません。
- サイズ・分量:1人前か2〜3人前か。グラム数があると迷いが減ります。
- アレルゲン:特定原材料8品目(えび・かに・くるみ・小麦・そば・卵・乳・落花生)を中心に、可能な範囲で記載します。
- 注意書き:「別途サービス料◯%」「お通し代◯円」は目立つ位置に書きます。
書き方の注意点
- 総額表示は義務:消費税法により、2021年4月1日から不特定多数への価格表示は税込総額で行う義務があります。「1,000円+税」「1,000円(税別)」だけの表示は違反です。税込と税抜を併記する場合も、総額が明瞭に分かる必要があります。
- 産地・銘柄の表示に注意:「和牛」「国産」「◯◯産」は、事実と違えば景品表示法の優良誤認表示にあたります。仕入先が変わったらメニューも直します。「手作り」「自家製」も、実態が伴わなければ問題になります。
- 外食のアレルギー表示は義務ではない:食品表示法のアレルゲン表示義務は包装された加工食品が対象で、外食には適用されません。ただし事故を防ぐため、記載するか口頭で確認できる体制を整えるのが実務です。
- 写真と実物を揃える:盛り付けや量が写真と大きく違うと、優良誤認と評価されるおそれがあります。写真を更新するか、注記を添えます。
- お通し・サービス料を明示する:注文していない料金が後から加算されると、トラブルの原因になります。入店前や注文前に分かる位置に表示します。
- 価格改定の反映漏れ:レジと紙のメニューで価格が違う状態は、最も多いクレームの原因です。改定時は差し替え箇所を一覧にして潰します。
よくある質問
Q. 税抜価格を大きく、税込を小さく書いてもよいですか?
A. 総額が明瞭に認識できることが条件です。税抜を強調して税込を極端に小さくする表示は、趣旨に反すると判断されるおそれがあります。
Q. アレルギーを聞かれたらどう答えますか?
A. 確実に答えられない場合は「共通の調理器具を使用しています」と正直に伝えます。曖昧な断定が最も危険です。
Q. メニューは何種類くらいが適切ですか?
A. 決まりはありませんが、多すぎると仕込みの負担と食材ロスが増えます。出数の少ない料理は定期的に見直します。