診断書の書き方
診断書は、医師が患者の傷病名や治療の見込みを証明する文書です。作成できるのは診察した医師のみで、医師法19条2項により患者から交付を求められた場合、正当な理由がなければ拒めません。会社への提出、保険金請求、休職手続きなど用途が幅広く、何に使うかで書くべき内容が変わるのが特徴です。
診断書の書き方 5ステップ
- 患者の氏名・生年月日・住所を記入する
- 傷病名を記載する(診断日も明記)
- 現在の症状と所見を記載する
- 治療の内容と、今後の見込み(安静期間など)を記載する
- 作成日と医療機関名・医師名を記して押印する
記入項目の書き方
- 傷病名:確定診断か疑いかを区別します。「◯◯の疑い」と書くべき段階で断定しないこと。
- 初診日:保険給付や休職期間の起算に関わります。
- 症状・所見:客観的な所見を中心に。患者の申告のみによる部分は「自覚症状として」と分けます。
- 治療内容:投薬、手術、通院頻度など。
- 安静・就業の見込み:「◯月◯日まで自宅療養を要する」。会社提出用ではここが最も重要です。
- 作成日・医師名:医療機関名・所在地・医師氏名と押印。
書き方の注意点
- 医師以外は作成できない:診断書の作成は医師(歯科は歯科医師)の業務です。医師以外が作成すると医師法違反になります。
- 交付義務がある:医師法19条2項により、診察した医師は患者から診断書の交付を求められたとき、正当な事由がなければ拒んではならないとされています。
- 虚偽記載は犯罪:公務所に提出すべき診断書に虚偽の記載をすると、虚偽診断書等作成罪(刑法160条)に問われます。3年以下の禁錮または30万円以下の罰金です。
- 用途で書き分ける:会社提出用は就業可否と療養期間、保険請求用は保険会社所定の様式、公的手続用は指定様式が必要なことがあります。患者に使用目的を確認してから作成します。
- 文書料は自費:診断書の作成は保険診療の対象外で、患者の自己負担です。金額は医療機関が定めます。
- カルテとの整合:診断書の内容は診療録の記載と一致している必要があります。診療録は診療完結の日から5年間保存します。
よくある質問
Q. 診断書はいつまでに書いてもらえますか?
A. 法律上の期限はありません。内容によっては検査結果を待つ必要があり、数日から2週間程度かかることもあります。
Q. 診断書の交付を断られることはありますか?
A. 正当な事由があれば断れます。診察していない、内容が事実と異なる記載を求められている、といった場合です。
Q. 会社に病名を知られたくない場合はどうしますか?
A. 就業可否と療養期間のみを記載した診断書を依頼できます。傷病名の記載を最小限にする配慮は可能です。