メディア掲載許可書の書き方
メディア掲載許可書は、撮影した写真や動画を広報・ウェブサイト・印刷物などに使うことについて、写っている本人から許可を得る書面です。人の容ぼうを無断で撮影・公表することは肖像権の侵害になり得ます。だから許可書の核心は、「どこに・どのくらいの期間・どんな目的で使うか」を限定して合意することにあります。
メディア掲載許可書の書き方 5ステップ
- 撮影日・撮影内容・被写体の氏名を記入する
- 使用する媒体を列挙する(ウェブサイト・パンフレット・広告など)
- 使用する期間を定める
- 加工の可否と、氏名を表示するかどうかを定める
- 本人(未成年なら保護者)の署名を得て保管する
記入項目の書き方
- 撮影内容:いつ・どこで・何を撮影したものかを特定します。
- 使用媒体:「一切の媒体」は避けます。自社サイト、会社案内、採用パンフ、報道機関への提供など、具体的に列挙します。
- 使用期間:「3年間」「掲載終了まで」など。無期限は同意を得にくく、後の争いも招きます。
- 加工の可否:トリミング、色調補正、合成の可否。
- 氏名の表示:実名か、イニシャルか、匿名か。所属や役職を出すかも決めます。
- 署名:本人の署名。未成年の場合は保護者の署名も得ます。
書き方の注意点
- 肖像権とパブリシティ権:肖像権=みだりに容ぼうを撮影・公表されない人格的な利益。パブリシティ権=著名人の氏名や肖像が持つ顧客吸引力を経済的に利用する権利。一般の人が対象なら主に肖像権の問題です。
- 範囲を限定する:「あらゆる媒体で無期限に」という許可は、本人にとって不利で、後から撤回を求められる原因になります。媒体と期間を限定するほうが、結果的に安全です。
- 未成年者の同意:本人の同意だけでは足りず、親権者の同意を得るのが原則です。学校や保育施設では、年度初めに一括して同意を得る運用が一般的です。
- 撤回への対応:後から掲載を望まなくなる人が出ます。撤回の申出先と、対応の範囲(今後の使用は停止、印刷済みは回収しない等)をあらかじめ書いておくと揉めません。
- 集合写真の扱い:多数が写る写真では全員の同意が現実的でない場合があります。撮影前に掲示や口頭で告知し、写りたくない人の申出を受ける運用が取られます。
- 著作権は撮影者に:写真の著作権は撮影者に帰属します。被写体の許可と、写真を使う権利(著作権)は別なので、外部カメラマンに依頼した場合は利用許諾も得ます。
よくある質問
Q. 許可なく撮った写真を使うとどうなりますか?
A. 肖像権侵害として、削除請求や損害賠償の対象になり得ます。特に営利目的での使用は問題になりやすくなります。
Q. 一度もらった許可はいつまで有効ですか?
A. 書面で定めた期間です。期間を書いていない場合、本人から撤回を求められると応じざるを得ないことがあります。
Q. 後ろ姿や顔が写っていない写真でも許可が必要ですか?
A. 個人が特定できなければ肖像権の問題は生じにくくなります。ただし所属や状況から特定できる場合は配慮が必要です。