賃貸借契約更新合意書の書き方
賃貸借契約更新合意書は、期間満了を迎える賃貸借契約を、双方の合意で継続させるための書面です。ここで押さえるべきは合意更新をしなかった場合でも契約は終わらないという点。借地借家法により、貸主が正当事由をもって更新拒絶しない限り、契約は法定更新によって自動的に続きます。ただし法定更新では期間の定めのない契約になり、更新料も請求しにくくなります。
賃貸借契約更新合意書の書き方 5ステップ
- 更新前の契約を特定する(契約日・物件・当事者)
- 更新後の契約期間を定める
- 賃料・共益費を据え置くか変更するかを定める
- 更新料の額と支払期日を定める
- 連帯保証人の継続について確認し、双方が署名押印する
記入項目の書き方
- 原契約の特定:「令和◯年◯月◯日付建物賃貸借契約」と特定します。
- 更新後の期間:「令和◯年◯月◯日から2年間」。始期は原契約の満了日の翌日にします。
- 賃料:据え置くなら「従前どおり」、変更するなら新旧の額を並べます。
- 更新料:額と支払期日。原契約に定めがなければ請求できません。
- 連帯保証人:保証を継続させるなら、保証人の署名を改めて得ます。個人保証には極度額の記載が必須です。
- その他の変更:特約の追加・削除があれば明記します。書かなければ原契約の条件が継続します。
書き方の注意点
- 法定更新との違い:合意更新は期間を定めて更新するもの。合意に至らなくても、貸主が正当事由をもって更新拒絶しない限り法定更新となり、同一条件で期間の定めのない契約として続きます(借地借家法26条)。
- 法定更新だと更新料は取りにくい:更新料の特約が「合意更新の場合」に限定されていると、法定更新では請求できないと判断されることがあります。特約の文言を確認してください。
- 更新料の有効性:最高裁は、更新料条項が契約書に一義的かつ明確に記載され、金額が高額すぎない場合には有効としています。相場は賃料の1か月分程度です。
- 個人保証は極度額が必須:2020年4月以降に締結・更新する保証契約では、個人根保証に極度額の定めがないと無効です。更新時に保証契約を結び直す場合は必ず記載します。
- 更新の通知時期:貸主から更新拒絶する場合、期間満了の1年前から6か月前までに通知する必要があります(借地借家法26条)。
よくある質問
Q. 更新合意書を作らないとどうなりますか?
A. 法定更新となり、期間の定めのない契約として継続します。借主は1か月前の申入れで解約できるようになり、貸主は正当事由がないと終了させられません。
Q. 更新料を払わないと契約は終了しますか?
A. 有効な更新料条項があれば債務不履行になりますが、直ちに解除が認められるとは限りません。金額や滞納の程度で判断されます。
Q. 更新時に賃料を上げられますか?
A. 合意があれば可能です。合意できない場合は、借地借家法32条の賃料増額請求(調停・訴訟)によることになります。