収支内訳書の書き方
収支内訳書は、白色申告をする個人事業主が確定申告書に添付する書類です。1年間の売上と経費を集計し、所得を計算します。青色申告者が提出する「青色申告決算書」と役割は同じですが、貸借対照表がなく、特別控除も使えない点が違います。白色でも帳簿の記帳と保存は義務なので、記帳の手間はさほど変わりません。
収支内訳書の書き方 5ステップ
- 1年間(1月1日〜12月31日)の売上金額を集計する
- 売上原価を計算する(期首棚卸+仕入−期末棚卸)
- 経費を科目ごとに集計する
- 自宅兼事務所などは事業使用割合で按分する
- 売上−売上原価−経費で所得金額を出し、確定申告書に転記する
記入項目の書き方
- 売上(収入)金額:入金ベースではなく発生ベースで計上します。12月に納品して1月に入金なら、12月の売上です。
- 売上原価:「期首商品棚卸高+仕入金額−期末商品棚卸高」。在庫を持たない業種は仕入がそのまま原価になります。
- 給料賃金:従業員への給与。白色申告では家族への給与は原則経費にできません(事業専従者控除として配偶者86万円・その他50万円が上限)。
- 地代家賃:事務所の家賃。自宅兼用なら使用面積の割合で按分します。
- 減価償却費:10万円以上の資産は耐用年数で分割して費用化します。
- 雑費:他の科目に当てはまらないものだけ。ここが大きいと内容を問われます。
書き方の注意点
- 青色との違い:青色申告なら最大65万円の特別控除、赤字の3年繰越、家族給与の全額経費化(青色事業専従者給与)が使えます。白色にはいずれもありません。
- 白色でも記帳義務がある:2014年から、白色申告者にも記帳と帳簿保存が義務づけられています。帳簿は7年、請求書等の書類は5年保存です。
- 家事按分の根拠を残す:家賃・光熱費・通信費を按分する場合、面積比・使用時間比など計算の根拠をメモしておきます。税務調査で必ず聞かれます。
- 事業専従者控除:白色でも、生計を一にする家族が事業に従事していれば、配偶者86万円・その他の親族50万円を上限に控除できます(所得金額による上限もあります)。
- 提出期限:確定申告書とあわせて、翌年3月15日までに提出します。
よくある質問
Q. 白色申告から青色申告に変えたほうがよいですか?
A. 所得が増えるほど青色の控除が効きます。複式簿記は会計ソフトで自動化できるため、多くの場合は青色に切り替えるほうが有利です。
Q. 赤字でも収支内訳書は必要ですか?
A. 確定申告をするなら必要です。ただし白色では赤字を翌年以降に繰り越せません(変動所得等の例外を除く)。
Q. レシートは保存が必要ですか?
A. 必要です。領収書・レシート・請求書は5年間の保存義務があります(帳簿は7年)。