始末書の書き方
始末書は、業務上の失敗や規律違反について事実の報告と反省・謝罪を記し、再発防止を誓う書類です。事実経過だけを客観的に報告する「顛末書」と違い、始末書には謝罪と反省の意思表示が含まれます。多くの会社では譴責(けんせき)という懲戒処分に伴って提出を求められます。
始末書の書き方 5ステップ
- 提出日、宛先(社長名や所属長名)、所属と氏名を書く
- 何が起きたかを、日時・場所・関係者を含めて事実だけで書く
- なぜ起きたかの原因を書く(言い訳ではなく自分の落ち度として)
- 会社や取引先に与えた影響を書く
- 再発防止策を具体的に書き、謝罪の言葉で締めて出力する
記入項目の書き方
- 提出日:指示された期限内の日付にします。遅れること自体が新たな問題になります。
- 宛先:就業規則や指示に従います。通常は代表取締役または所属長宛です。
- 事案の概要:「◯月◯日◯時頃、◯◯において」と5W1Hで。推測と事実を混ぜないこと。
- 原因:「確認を怠ったため」など、自分の行動に落とし込みます。他人や環境のせいにすると逆効果です。
- 影響:取引先への謝罪の要否、金額的損害、業務への支障を具体的に書きます。
- 再発防止策:「以後注意します」では不十分。「発送前に第三者のダブルチェックを受ける」など、実行できる仕組みを書きます。
書き方の注意点
- 顛末書との違い:顛末書=事実経過の報告(謝罪不要)/始末書=報告+反省・謝罪。求められている方を確認してから書きます。
- 提出義務があるか:就業規則に定めがあれば業務命令として提出を求められます。ただし反省や謝罪という内心を強制することはできないとされ、提出拒否そのものを重ねて懲戒することには限界があるという裁判例があります。
- 書きすぎない:法的責任の有無が確定していない段階で過剰に自分の責任を認める記載をすると、後の損害賠償や処分で不利に働くことがあります。事実は正確に、評価は慎重に。
- 人事記録に残る:始末書は人事評価や次回以降の処分の判断材料になります。感情的な表現や他責的な記載は避けてください。
よくある質問
Q. 始末書の提出を断れますか?
A. 就業規則に定めがあれば業務命令としての側面がありますが、反省の意思表示まで強制はできないとされています。事実関係に争いがある場合は、顛末書として事実のみを提出したいと申し出る方法もあります。
Q. 始末書を出すと必ず処分されますか?
A. 始末書自体は処分ではなく、譴責処分に付随して提出を求められるのが一般的です。始末書の提出をもって処分完了とする会社も多くあります。
Q. 手書きでないといけませんか?
A. 決まりはありません。会社の指定がなければ印刷したもので構いません。署名だけ自筆にすると丁寧です。