顛末書の書き方
顛末書は、起きた出来事の一部始終を事実として報告する書類です。反省や謝罪を含む始末書とは目的が違い、顛末書に求められるのは何が起きたかを正確に再現すること。だから謝罪の言葉はむしろ不要で、感情を入れるほど資料としての価値が落ちます。事故調査や保険請求、取引先への報告の一次資料になります。
顛末書の書き方 5ステップ
- 提出日・宛先・所属・氏名を書く
- 発生日時と発生場所を特定して書く
- 起きたことを時系列で並べる(判明している事実だけ)
- 原因として確認できたことを書く(未確定なら「調査中」と書く)
- 現在の状況と、とった対応を書いて出力する
記入項目の書き方
- 発生日時:分単位まで書けるなら書きます。複数の記録と突き合わせるときの基準になります。
- 発生場所:施設名・部屋番号・工程名など、後から特定できる粒度で。
- 経緯:「◯時◯分、◯◯が◯◯した」の形で並べます。推測は「〜と思われる」と明示して事実と分けます。
- 原因:確認できた範囲のみ。分からないことは「現時点では特定できていない」と書くほうが誠実です。
- 影響範囲:被害の内容、金額、関係者。数字で書けるものは数字で。
- 対応状況:既に実施したこと、これから実施すること、それぞれの期限を書きます。
書き方の注意点
- 始末書との違い:顛末書=事実の報告(謝罪不要)/始末書=報告+反省・謝罪。求められているのがどちらか分からない場合は、指示した人に確認してから書きます。
- 事実と評価を混ぜない:「不注意だった」は評価です。「確認手順の3番目を実施しなかった」が事実です。後から読む人が自分で判断できる形にします。
- 断定を避けるべき場面:責任の所在が争いになりそうな事案では、確定していないことを断定的に書くと、その記述が不利な証拠として使われることがあります。
- 書き直しを想定する:調査が進めば事実関係が変わります。第1報・第2報と版を分け、いつ時点の情報かを明記します。
- 関係者の氏名:社外に出す可能性がある場合、個人名を伏せて役職で書く運用もあります。提出先を確認してから決めます。
よくある質問
Q. 顛末書に謝罪の言葉は入れるべきですか?
A. 不要です。謝罪が必要な事案なら、別途お詫び状を出すか、始末書として求められているかを確認してください。
Q. 原因が分からない場合はどう書きますか?
A. 「現在調査中」と書きます。推測で原因を書くと、後で違っていたときに報告全体の信頼が失われます。
Q. 顛末書と報告書は同じですか?
A. 報告書はより広い概念で、顛末書は「事故や問題の経緯」に絞った報告書の一種です。