総会議事録の書き方
総会議事録は、株主総会や社員総会、町内会の総会などで決まったことを記録する書類です。株式会社の株主総会議事録は会社法318条により作成が義務で、本店に10年間の備置きが求められます。役員変更などの登記申請では添付書類にもなるため、記載事項が欠けていると登記が通りません。形式が実務上いちばん厳しい議事録です。
総会議事録の書き方 5ステップ
- 開催日時・場所・出席者(総株主数、議決権数、出席数)を書く
- 議長と議事録作成者の氏名を書く
- 議案ごとに、議案名・議事の経過の要領・決議の結果を書く
- 賛否の数または「全員異議なく承認」と結果を明記する
- 議事録作成者と、必要な署名人が記名押印して保存する
記入項目の書き方
- 開催日時・場所:開始と終了の時刻も書きます。場所は住所まで(オンライン併用ならその旨も)。
- 出席状況:株式会社なら議決権を行使できる株主数と議決権数、出席株主数と議決権数を書きます。定足数の確認根拠になります。
- 議長:誰が議長を務めたか。定款で定めがある場合はそれに従います。
- 議事の経過の要領:発言を全部書く必要はありません。「議長が◯◯を説明し、質疑応答の後」程度で足ります。
- 決議の結果:「満場一致で可決」「賛成◯個、反対◯個により可決」など。ここが曖昧だと登記で差し戻されます。
- 署名・押印:会社法上は議事録作成者の氏名が必須。定款で議事録署名人を定めている場合はその者も記名押印します。
書き方の注意点
- 法定の記載事項:会社法施行規則72条により、開催日時・場所、議事の経過の要領と結果、意見や発言の内容の概要、出席した取締役等の氏名、議長の氏名、議事録作成者の氏名などが必要です。
- 保存期間:株主総会議事録は本店に10年間、支店に写しを5年間備え置く必要があります(会社法318条)。
- 登記に使う場合:役員変更登記では、就任承諾を証する書面や印鑑証明書とあわせて提出します。決議事項の記載が不十分だと補正を求められます。
- 押印は必須ではない:会社法上、株主総会議事録に押印義務はありません(取締役会議事録は署名または記名押印が必要)。ただし登記の場面では実務上求められることがあります。
- 電磁的記録も可:議事録は電磁的記録での作成が認められています。その場合は電子署名等の措置が必要です。
- 町内会など任意団体:法律上の作成義務はありませんが、規約の変更や会計の承認を証明する唯一の記録になります。同じ様式で作っておけば十分です。
よくある質問
Q. 発言を一語一句記録する必要がありますか?
A. ありません。「議事の経過の要領」で足ります。ただし反対意見が述べられた場合は、その概要を残すべきです。
Q. 議事録に押印は必要ですか?
A. 株主総会議事録は法律上は不要です。定款や慣行で定めがある場合、また登記に使う場合は押印しておくのが安全です。
Q. オンライン開催の総会でも議事録は同じですか?
A. 同じです。開催場所の欄に、実際の開催場所と、オンラインで出席した旨を記載します。