チェックリストの書き方
チェックリストは、手順の抜けや確認漏れを防ぐための道具です。効果が出るリストには特徴があり、1項目が1動作であること、実際の作業順に並んでいること、確認した人が分かることの3つを満たすと機能します。逆に「丁寧に確認する」のような判断を求める項目が混ざると、チェックが儀式になり形骸化します。
チェックリストの書き方 5ステップ
- 対象となる作業と、実施日・実施者を書く欄を作る
- 作業を実際に行う順序どおりに項目を並べる
- 1項目=1動作になるように分解する
- 判断が必要なものは、判断基準を項目文に書き込む
- 確認者欄を設け、実施者と別の人が確認する項目を決める
記入項目の書き方
- 作業名・実施日:後から追跡できるように。ロット番号や案件番号があれば併記します。
- 項目:「確認する」ではなく「電源スイッチがOFFであることを目視する」のように、動作と対象を書きます。
- 判断基準:「適切な温度」ではなく「5℃以下」。数値で書けるものは必ず数値にします。
- 実施者:作業した本人が記入します。
- 確認者:重要項目は実施者以外が確認します。ダブルチェックが効くのはここを分けたときだけです。
- 備考:異常があった場合の記録欄。空欄が続くリストは見直しの対象です。
書き方の注意点
- 1項目1動作:「機材を点検し、記録する」は2動作です。分けないと、片方だけ実施してチェックが付きます。
- 作業順に並べる:分類ごとにまとめたくなりますが、実際の手順と順序がずれると、リストを見ながら作業できなくなります。
- 否定形を避ける:「電源を切り忘れていないか」より「電源が切れていることを確認」。否定形はチェックの向きを誤らせます。
- 形骸化のサイン:①いつも全部チェックが付く②作業前ではなく作業後にまとめて付けている③項目の意味を説明できない人がいる。どれか当てはまったら、項目を減らして作り直します。
- 手順書との違い:手順書=やり方を教えるもの/チェックリスト=やったことを確認するもの。手順の説明を項目に詰め込むと長くなり使われません。
よくある質問
Q. 項目は何個くらいが適切ですか?
A. 1つの作業につき10項目前後が目安です。多くなる場合は工程で分けて複数のリストにします。
Q. チェックリストは保存する必要がありますか?
A. 法定の義務がある分野(食品衛生、建設、医療など)もあります。義務がなくても、事故時に「確認していた」ことを示す唯一の記録になります。
Q. 電子化したほうがよいですか?
A. 集計や傾向分析をするなら電子が有利です。ただし現場でその場で付けられることが最優先で、入力が面倒だと後付けになり意味を失います。