アセスメントシートの書き方
アセスメントシートは、介護サービスを組み立てる前に、利用者の状況と生活課題を把握するための用紙です。介護保険の運営基準では、居宅サービス計画の作成にあたり利用者の居宅を訪問し、本人および家族に面接して課題分析を行うことが義務づけられています。厚生労働省が示す課題分析標準項目を満たしていれば、様式は自由です。
アセスメントシートの書き方 5ステップ
- 利用者宅を訪問し、本人と家族に面接する
- 基本情報(家族構成、住環境、経済状況)を聞き取る
- 心身の状況(日常生活動作・手段的日常生活動作、認知、健康、コミュニケーション)を確認する
- 本人と家族の意向・生活歴を聞き取る
- 把握した情報から生活課題を導き、ケアプランへつなげる
記入項目の書き方
- 基本情報:家族構成、キーパーソン、住環境(段差、手すり、トイレ)、経済状況、利用中のサービス。
- 日常生活動作:食事、排泄、入浴、移動、着替え。「できる」「していない」を区別します。能力と実行状況は違います。
- 手段的日常生活動作:調理、買い物、金銭管理、服薬管理、交通機関の利用。
- 健康状態:疾患、服薬、医療処置、かかりつけ医。
- 本人の意向:本人の言葉で記録します。「どう暮らしたいか」がケアプランの出発点です。
- 生活歴:仕事、趣味、大切にしてきたこと。目標を立てる手がかりになります。
- 家族の状況:介護力、就労状況、家族自身の健康。家族の負担も課題です。
書き方の注意点
- 課題分析標準項目:厚生労働省が示す項目(基本情報に関する項目と課題分析に関する項目)を網羅していれば、事業所独自の様式で構いません。項目が欠けていると、運営基準違反となるおそれがあります。
- 訪問して面接する:電話や書面だけの聞き取りは認められません。居宅を訪問し、本人および家族に面接することが要件です。住環境の確認もこの機会に行います。
- 「できる」と「している」を分ける:能力としてはできるが実際にはしていない、という場面が多くあります。両方を記録すると、支援の方向(環境調整か、機能訓練か)が決まります。
- 実施時期:新規契約時、更新認定時、区分変更時、状態に大きな変化があったときに実施します。少なくとも要介護認定の更新ごとには行います。
- 保存期間:アセスメントの記録は、居宅介護支援の記録として完結の日から2年間(自治体の条例により5年間)の保存が必要です。
- 本人の言葉を残す:要約すると意図が変わります。印象に残った発言はそのまま記録すると、担当者会議で共有できます。
よくある質問
Q. アセスメントシートに決まった様式はありますか?
A. 法定様式はありません。課題分析標準項目を満たしていれば独自様式で構いません。全国的に使われる方式もいくつかあります。
Q. 本人が話せない場合はどうしますか?
A. 家族や関わりのある人から情報を集めます。表情や反応も重要な情報です。推測で埋めず、情報源を明記します。
Q. どのくらい時間をかけますか?
A. 初回は1〜2時間かかることが多くあります。一度で聞き切ろうとせず、関係を築きながら補っていく方法もあります。