前回のあらすじ

【第4回】影武者システム誕生編では、自分用ツールを「製品」にする決意と、自動セットアップという難題に挑んだ話を書いた。

プロダクトの核はできた。次は売る仕組みを作る番だ。

「売る」ために必要なもの

システムができても、売れなければ意味がない。売るためには少なくとも以下が必要だった。

ランディングページ(LP)

製品の魅力を伝えて、購入を促すウェブページ。

決済システム

お金を受け取る仕組み。クレジットカード決済。

購入後の自動フロー

決済完了 → メール送信 → セットアップ案内。全部自動で。

普通の会社なら、LPはデザイナーに、決済はエンジニアに、メールはマーケターに頼む。

僕にはそんな予算はない。全部自分(とAI)でやるしかない。

Stripe決済 ― 未知の領域

オンライン決済と言えばStripe。名前は知っていた。でも「APIキー」「Webhook」「サブスクリプション」…何一つ意味がわからなかった。

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Stripeってやつで月額500円の決済を受けたいんだけど、何から始めればいい?
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まずStripeアカウントを作成して、商品と価格を設定しましょう。その後、決済リンクを作れば、LPのボタンに埋め込むだけで購入できるようになります。
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え、そんなシンプルなの?

実際、決済リンクの作成自体はシンプルだった。問題はそのだ。

「ユーザーが購入したら、自動でメールを送って、セットアップ画面に案内する」

この自動化のために、Webhookという仕組みを使う必要があった。Webhookとは、「Stripeで何かイベントが起きたら、こっちのサーバーに教えてね」という通知のことだ。

未経験者がWebhookを理解するまで
最初は「Webhookって何?フック?釣り針?」というレベルだった。Claude Codeに何度も聞いて、ようやく「Stripeから自分のシステムへの自動通知」だと理解した。イメージとしては、郵便局(Stripe)が「お届け完了しました」と家(自分のサーバー)に電話してくれる感じだ。

LP制作 ― デザイン未経験でも

次はランディングページ。これも当然、自分でデザインしたことなんてない。

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かっこいいLPを作りたい。家庭教師向けで、信頼感があって、でもシンプルなやつ
🟠
ヒーローセクション、機能紹介、料金、よくある質問、CTAという構成で作りましょう。カラーは信頼感のあるティール系で。

Claude Codeが出してきたのは、ちゃんとレスポンシブ対応の、アニメーション付きの、プロっぽいLP。

HTMLもCSSもまったく書けない自分が、「もうちょっとここの余白広げて」「ボタンの色変えて」と指示するだけで、リアルタイムにページが変わっていく。

LP制作でわかったこと
デザインの専門知識がなくても、「こういう雰囲気がいい」「ここが見づらい」「もっと目立たせたい」という感覚は誰にでもある。AIはその感覚を形にしてくれる翻訳者のような存在だった。

購入後の自動フロー

最も苦労したのが、購入からセットアップまでの自動化の流れだ。

ユーザーがLPで購入ボタンを押す

Stripeの決済画面に飛ぶ。カード情報を入力。

決済完了 → Webhook発火

Stripeが「支払い完了」を自動通知してくれる。

自動でアクティベーションメールを送信

セットアップ用のリンクが記載されたメールが届く。

ユーザーがリンクをクリック

Google認証して、セットアップが自動で始まる。

完了

購入から数分で、システムが使える状態になる。

このフローの中で、一つでも歯車が噛み合わないと全体が止まる。Webhookが届かない、メールが送れない、セットアップが途中でエラーになる…。何十回もテストして、一つずつ潰していった。

全部、一人で作った

ここまでの作業を振り返ると、自分でもちょっと信じられない。

作業普通なら実際
勤怠管理システム開発バックエンドエンジニア自分 + Claude Code
自動セットアップインフラエンジニア自分 + Claude Code
Stripe決済導入決済専門エンジニア自分 + Claude Code
LP制作デザイナー + コーダー自分 + Claude Code
自動メール配信マーケティングエンジニア自分 + Claude Code

これらを外注したら、いくらかかるだろう?100万?200万?

実際にかかったのは、Claude CodeのMaxプランの月額料金だけだ。

ただし、楽だったわけではない
AIが全部やってくれるわけではない。「何を作るか」「どういう体験にするか」「何を優先するか」を決めるのは自分だ。AIは優秀な実行者だが、ビジョンを持つのは人間の仕事。何度も悩み、何度も方向転換した。楽ではなかった。でも、不可能ではなかった。

次回予告

【第6回】技術スタック編 — GASの限界にぶち当たり、Cloudflare Workersに移行する決断。技術的な話だが、「なぜ引っ越したのか」は未経験者にもわかるように書く。

家庭教師の勤怠管理、まだ手作業でやってませんか?

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